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釜山港に行け!

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久しぶりに釜山に行ってきました。何と豪華客船のエンターテイメントショーを務めるというバンドマンとしては何というか勲章ともいうべき誇らしいお仕事を頂いたバンバンバザール御一行での船旅、通常釜山といえば博多港から高速船「ビートル」で2時間55分でたどり着くのだが、今回は大型客船「にっぽん丸」にて熊本の八代港を出発して釜山に向かい、帰路は博多港へ戻るという2泊3日の旅でした。船は安全航行で、当然沈没することも無く、デッキも夜間は出れないので、浸水して最後まで演奏することや、船首で手を広げたりは出来ず仕舞であったが。
しかし客船というのは優雅なもので、中ではディナーやゲーム大会やショーが夜な夜な繰り広げられる上に、若干の揺れが、「酒か夢かシラフかわからない」気分を誘い、自分が客のような錯覚を起こしてしまうこともしばしば。
気を取り直してショーを務め、夜中のバーではウクレレを弾きなかなか楽しい時間を過ごさせていただきました。

そして翌朝、朝鮮太鼓の音で目を覚ます。何事かと思ったら岸壁で民俗舞踊団の皆さんがひたすら舞っておられる、こんな賑やかなモーニングコールは大歓迎だ。自宅では近所から聞こえてくる名物ともいうべき歯磨きおじさんの「オエ~」という非常に不快な思いにくらべればこの早朝ヘビメタ級の太鼓は素晴らしい。

そして支度をしながらスケジュールを見たら、「釜山滞在、午前10時~午後4時30分」と書いてある。
海外渡航の経験上1番の短時間滞在に仰天しながらも目的はひとつなので、それには充分なのだ。
目的とはワタクシ界隈で大好物者が続出している「デジクッパブ」を喰らうのみなのです。

下船したら、お客様達は大型バスにて観光コースに出発、ワタクシ達バンドマンはパスポートを受け取って現地で解放される。が、しかしいつもの港と様子が違うぞ!と思って見渡したところどうやらビートルが着く「国際ターミナル」ではなく「国際クルーズターミナル」韓国語で言うと「クッチェクルジュトミナ」という少し違う場所に着岸したようで、歩いても歩いても交通機関が無い。それでも30分ほど歩いてようやくタクシーを捕まえて都市部の「西面(ソミョン)」という街へ・・・

ロッテホテルから大通りを渡って一本裏通りに入るとデジクッパブ通りがある。韓国では各業種がそれぞれ固まって通りを形成していることが多く、ここはデジクッパブ屋が多数並んでいるのだが、中でも人気の高い「ソンチョン三代クッパブ」 さんへ入る。釜山に来たら必ずココに行くのです。

男前な表情のチャンクロと並ぶおかず類(パンチャン)
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朝からビール、韓国ビール「HITE」を頂きクッパブを待つ
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デジクッパブとは何ですの?という方も多いと思う。韓流ブームもあり、最近では本格的な韓国料理が日本国内でも食べられるようになってきたが、未だに日本上陸したという情報を聞かない料理のひとつ。

直訳はデジ(豚)クッ(汁)パプ(飯)となり、トンコツスープにご飯を入れた汁かけ飯のことで、釜山名物のひとつでもある。これは言葉にするといろいろ誤解を招くので少し説明すると、トンコツ=こってりのイメージをまず捨てることから始まる。あれは背油やラードを添加してコッテリさせているラーメンの弊害で、実際福岡県でも大半のラーメンは「あっさり味」が多いのです。そして福岡から海を渡った釜山では麺ではなく飯を入れ、スープには油分と塩分は含まれていない状態で、薄チャーシュー状の豚肉細切れが乗って運ばれてくる。



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これを卓上にあるものを入れて味を調節してゆく。その中で一番大事なのが「セウッチョ」と呼ばれるアミエビの塩辛。これを小さじ1くらい入れると、塩分とエビだしが拡がり、さっぱりしたスープに仕上がる。そしてニラを放り込んだり、コショーを振ったり、タデギ(唐辛子ペースト)を入れて自分の好みにしてゆく。


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飯は煮込んでいないので雑炊的な感覚より「お茶漬け」に近い感じ。食べ放題の生タマネギ、ニンニク、キムチ類を頬張りながら汁かけ飯をすする、あまりにも庶民的な行為が至福の時間です。日本の豚骨ラーメンのスープには醤油タレ、ラード、化学調味料が多く含まれるのでこの通りの味には決してならないのですが、本気で作っている豚骨ラーメン屋のスープを油とタレ抜きにして飯を入れたら近いところまで行くかもしれないが、やはりセウッチョ
(アミエビの塩辛)が無いと締まらないかなぁ・・・・。

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店の前では豚骨スープを炊く大釜がどの店にもあり、あまり奥義を感じないのだがやはり三代クッパブが一番人気がある。主人は博多ラーメンのことを知っているようで、「博多ラーメンオナジデス」と言っていた。

ちなみにこのデジクッパブ通りの解説はこちら を参考にしてくださいな。



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食後は界隈の市場をウロウロ。日本人観光客を狙った日本語看板の誤植も一時よりは大分減ってしまったが、今回の大当たりは「ホルモソ」 韓国ではヤンコプチャンと言います。

ホルモソ
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時間は残酷なもので、気がつけばもう乗船の時間。
ナマズのメウンタン(辛い鍋)やアサリ出汁のカルククス(うどん)など誘惑が多すぎる中、日本人観光客は絶対に食べないであろうトビッ子の石焼ビビンパ(なぜかマヨネーズ味)をかきこんで港に戻って約6時間の釜山滞在を満喫したのでした、モソモソ。















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