一か月ほど前から使い始めた水色のテレキャスターが細部の調整も一段落してきたので、ブログに登場です。
フルアコを専門的に弾いているイメージをお持ちの皆さんも多いかもしれませんが、それはここ10年くらいの話で以前はソリッドかセミアコを使っていたので懐かしい気分で久しぶりにソリッドのしかも一番シンプルなテレキャスターに心動かされて島村楽器でジャパフェンの赤いテレキャスターを衝動買いしたことが事の発端で、あるプロジェクトが動き出してしまった。
ワタクシのウクレレやベーシストのチャンクロが使用している「ウクレレベース」などを手掛けるブランド「Truth」の福原さんに買ったばかりの赤いテレキャスターを見せて「やっぱりコレでっせ」と息巻いていたら、彼はどうやらエレキギターを久しぶりに作ってみたいという願望に駆られたそうです。
コピーモデル全盛時代に有名メーカーのコピーモデルを手掛けていた経歴を持つ彼は、その後独立してアコースティックギターとウクレレを手掛けるようになり、2年ほど前にワタクシは福原さんと出会います。
たぶんワタクシも彼も同じ思いでしょう、ルーツに戻りたかったのかなと。
意気投合して、まずはジャパンフェンダーの赤テレの改造に付き合ってもらいながらどんどん難癖を付けて行く。「指板のRがどうも違うんだなぁ~」とか「フロントの音が細い」とか、言いながら「そんなもん当然やろぅ、衝動買いのジャパフェンなんやから」と思うものの、やはり言うのである。
こんわがままを言いまくるのに怒らない福原さんは相当気が長い人だなと実感する。こういう人が楽器製作に向いているのだ、このあたりから信頼度が高まってくる。
そして、赤テレをいろいろ改造しまくってもらった挙句、「これが限界なんですかね~」と更に言ってしまったワタクシ、これは「最初で最後のわがまま~だから~イエスイエス、ノ~ノ~」という気分で居たら、
「実は、エレキをTruthで作ってみようと思うんですわ、テレキャスターとストラトを」。
で、それまで既製品のテレキャスターに感じていた不満点を徹底的に解決したモデルになればいいねと、パーツを付けたり外したり、調整を繰り返したりして第一号がやっと出来上がりました。
Truth TTL-001
特徴として
・TTLピックアップを搭載
太いのにテレキャスターのキャラクターは決して失うことのない素晴らしいピックアップで、ワタクシのダニーガットン好きをよく表せていると思います。ホットレール等とは全く別のタイプで、ハイパワーでもなく、ギブソンのハムバッキングのように顕著にコモることもないので、まさにテレキャスターにぴったりのマイクだと思います。素晴らしい!
・ブリッジプレートの左右をカットしたオリジナルブリッジ
手が当たらないので格段に弾きやすくなります。
・ウェッジジョイントの採用
変則3点止めのジョイントは、ごく一部の超高級ギターにしか採用されていない工法で、ボディとネックの密着度
が非常に高く、フェンダーの4点止めでも動いてしまう経験があったワタクシにとって、ウェッジジョイントの楽器は
非常に興味があったので嬉しいものです。
・ロック式チューナー
弦の角度が調整できるので便利なのと、チューニングが格段に安定します。
他にも、ブリッジの駒や、ボディのコンター、そして配線や木の使い方にまでかなりこだわっただけあって素晴らしい出来上がりです。
ヴィンテージギターが高値で取引される昨今、プロの立場から言わせてもらうと「あんなもの日々の演奏に使えるようなものではない」のです。また、50年ほど前の楽器は50年ほど前のアンプで50年程前の環境(太い弦、音量、エフェクター)で弾いてこそまともな音になるのであって、実際ワールドクラスのギタリストが使っている超ヴィンテージギターは見た目はヴィンテージでも内部やセッティングはレーシングカーのように精密に変更されているのを知っているのでワタクシはあまり魅力を感じないようになっていたのだが、かといって最新技術の先端医療も興味なしなので、基本良いところはそのままに、しかしオリジナルにこだわりすぎていない楽器を求めていたので、大合格と言えましょう。詳しくはTruthのHPで・・・。
仕様
ボディー ライトアッシュ2P トップ・バック・ヒール コンター加工
ネック メイプル柾目1P
指板 パーフェロー
指板R 300R
ナット巾 43
フレット数 22
フレット JESCAR製
スケール 25インチ
ピックアップ Truthオリジナル TTLシングルハムバッキング タップ仕様
ブリッジ Truthオリジナル
コントロール 1V・1T (Pull = シングル)
4wayスイッチ(1ポジション時フロント+リア直列接続)
ジャック スイッチクラフト
ジャック取付パーツ 表ネジ止め
ボリウムポット CTS製
トーンポット BOURNS製スイッチ付
コンデンサー オレンジドロップ
オールニトロセルロースラッカー塗装
定価 \ 250000-
音はこんな感じ。
ワタクシは色は水色、これもわがまま言って「VWの灰色がかった水色にしてくれ、ドイツだ、ドイツ」と、昔寝顔がドイツ人に似ていると言われたことがあるだけで適当なことを言ってしまったら素晴らしいカラーリングになったではないか!おかげで、朝方携帯電話を無くして路頭に迷って大阪駅で電話を探す黄くんのよこで応援演奏していても鮮やかに輝きます。

ワタクシが持つとギターが小さく見えますが、サイズは一般的な大きさですのであしからず・・・。
